見えないところも大事です!主要工法のメリットデメリット

家を建てるとなると、ついつい外観や内装など目に見えるところに気持ちが言ってしまいがちですが、見えないところも忘れてはいけません。大切な我が家をこれから何十年と支え続けていくベースとなる工法についても、しっかり考える必要があります。

住宅の工法なんてどこもたいして変わらないと思ったら大間違いで、実は工法というのはハウスメーカーや工務店によっては非常に重要なポイント、売りになるところなのです。つまり工法を知ることは、施工依頼先を選ぶうえでの1つの基準にすることができます。ここではそんな注文住宅の4つの主要工法について、メリット・デメリットを含めて詳しくご説明しましょう。

まず1つ目は木材で枠組みを作っていく木造工法です。日本に古くからあるごく一般的な工法で、だいたい住宅の8割程度はこの方法で建てられています。間取りが開口など設計の自由度が比較的高く、木の温かみを感じられるという点も魅力です。ただし手作業で進められるため大工や職人の腕に左右される部分が大きく、またそれが出来上がり後の強度にも影響する場合があります。ですがそれらのデメリットは、あらかじめ木材を工場でカットしておくプレカットやボルトなどの金物を継ぎ目に入れて強度を高める金物工法で解消されてきています。

2つ目は2×4(ツーバイフォー)工法と呼ばれるものです。こちらも基本的には木造ですが、木材の枠組みではなく壁という面の形で建物を支えるという点で大きく異なっています。面構造により強度・耐震性は非常に高く、工場生産部材がほとんどなので職人の腕によって仕上がりが変わることもほとんどありません。デメリットとしては、壁基準で設計するため間取りの自由度がやや低く、将来的にリフォームがしにくいという点が挙げられます。

3つ目は鉄骨造です。鉄骨の暑さによって、重量鉄骨造と軽量鉄骨造に分類され、軽量鉄骨造はプレハブ工法とも呼ばれます。木造に比べて骨組みの強度が強いため空間を広く取れるというメリットがあり、加工のしやすさを活かして複雑な形状をつくることもできます。ただし錆びやすさ、熱伝導の高さなど鉄骨ならではの弱点があるので、それを補う技術を持つ施工者を選ばなければなりません。

最後の1つは鉄筋コンクリート造です。RC造とも呼ばれます。鉄筋を軸にしてコンクリートで肉付けをするという構造になっており、大きな建物やビルなどをつくるのにも使われる工法です。強度・耐久性ともに建物としては最高クラスで、断熱性にも優れています。型枠さえ作れば建物の形状も自由に作ることができます。ただしその材質上非常に重量があり、建てる土地を選ぶ工法です。また、コストも4つのうちで最も高くなります。施工難易度も比較的高めです。

4つの主要工法にはそれぞれ特徴があり、土地や建てたい建物によって、適する工法が変わってきます。違いをしっかり把握してベストな工法を選ぶことが、本当の意味で最高の我が家をつくり上げるためにはとても大切です。