その家、子どもにもやさしいですか?子育てしやすい家づくり

今から注文住宅で家を建てよう!という方の中には、まだ小さなお子様のいる方、これから子どもが欲しいと考えている方も少なくないと思います。そうしたいわゆる子育て世帯にとって、家づくりにおいて『子育てのしやすさ』というのは非常に重要なポイントの1つですよね。幼い我が子が少しずつ成長していき、いずれは独立するまでの十数年という月日を見守る家は、やはり子どもにやさしい場所であってほしいものです。そこでここでは子育てしやすい家づくりにスポットを当ててみましょう。

子育てのしやすさを考えるうえで、もっとも重要になるのはやはり間取りや空間の取り方です。子どもが健やかに育っていく過程で、家族間での健全なコミュニケーションと適度なプライベートの時間というのはどちらもバランスよく必要なものです。例えば最近人気のオープンなLDK、リビング階段や吹き抜けは、空間を広く見せる効果があると同時に、家の中で家族がお互いの存在を感じ、適度に顔を合わせるためにも一役買うものです。

また、子ども部屋とは別にリビングなど家族集まる場所にスタディスペースのような子どものための場所をつくるのもおすすめです。いずれ思春期という難しい年ごろを迎える子どもにとって、一人の時間を持つことのできる自室は大切な空間ですが、それだけでは家庭内で孤立してしまうこともあるかもしれません。そこでリビングという家庭内の公共の空間に居場所をつくることで、子どもが必要な時に出てこられる場所になりうるのです。

間取りに関していえば、これは子育て世帯に限った話ではありませんが、収納を充実させておくことも非常に大切です。今はまだ小さくて身の回りのものも少ない子どもも、成長していけば学校用品やさまざまな習い事の道具、服飾品などあっという間にものが増えていきます。時期が過ぎれば処分できるものもありますが、中にはどうしても捨てられないものというものももちろんあるでしょう。そんな時、収納スペースに余裕があれば無理なく大切なものを取っておくことができます。

もう1つ、子育てのしやすい家に必要なこととして、バリアフリーが挙げられます。小さな子どもというのは、大人が思いもしないようなところで怪我をしたりするものです。また、駆け回って子どもの世話をするお母さんにとっても、極力不便や危険のない家がのぞましいですよね。できれば家の中はほとんど段差のない作りにすること、そしてドアはぶつかったり手を挟みやすい開き戸よりも、引き戸がおすすめです。ゆっくり閉まるショックレスクローズ構造のものだとなおよいですね。

また、お風呂や洗面、トイレなどの水回りはやや広めにとっておくと、子どもの面倒を見るのも楽になります。要所要所に手すりを付けておけば、足元の心もとない幼い子どもにとっては少なからず便りどころとなるでしょう。こうしたバリアフリー住宅は、子どもが小さいうちだけでなく、いずれ自分たち自身が年を取って体が不自由になってきた時にも必ず役に立ちます。

子どもにやさしい家は、ひいては家族みんなにやさしい家であるともいえます。せっかくの注文住宅、子どもが『このおうち、大好き!』と言ってくれるようなやさしい家になるように考えてみませんか?